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アスベスト(その1)

■アスベストは危険物質であるため、保管場所は常に立入禁止となっているイメージを表す図Ⅰ

アスベスト(石綿)とは、元来、天然の鉱物であり、細かくしていくと繊維状になるものです。鉱物によって構成される繊維であるために、不燃性・絶縁性に優れ、引っ張りに対して強く、他の製品に混ざりやすい性質を持ち、しかも安価に入手できるため、主に建築材料として利用されてきました。

非常に細かい繊維のために、吸引すると気管から気管支、更に肺の一部の奥にまで入り込み、ガンを引き起こす可能性を持つ発ガン性物質です。目に見えない細かい繊維であり、自然分解しないために自然界に蓄積され、誰しもが吸引する可能性を持ちます。加えて、発症と吸引量の関係は不明確であり、潜伏期間は30年とも言われております。

このような危険のあるアスベストですが、2004年11まで輸入が続けられていました。特に、1970年代から1980年代までに多く使用されました。今後、解体される住宅のどこかには、アスベストが使用されている可能性があります。

アスベスト含有建材の廃棄物(産業廃棄物、一般廃棄物)としての扱いは、その飛散性から、次のように、3つに分類されます。

【レベル1】

一番飛散性の恐れがあるのは、天井・壁等に吹き付けられたアスベストで、そのままの状態でも飛散の恐れがあります。

【レベル2】

アスベストを含む保湿材・断熱材等で、そのままの状態では飛散の恐れはありませんが、除去した廃棄物には、かなりの飛散性の恐れがあります。

【レベル3】

アスベスト成形板等、その他の石綿含有建材で、アスベストが押し固められた状態のものです。そのままの状態では飛散性はありませんが、切断・破砕等をすると、その切断面から飛散する恐れがあります。

 

除去の際のルール

この全てのアスベスト含有建材を除去する際に関わるのが、2005年に施行された「石綿障害予防規則」です。それには、解体等を行うのに必要な措置が決められており、レベル1~3によって必要な措置も異なります。

 

廃棄物となった時のルール

レベル1・2が廃棄物になると、「廃石綿等」と呼ばれる特別管理産業廃棄物となり、溶融等の飛散しないような処理を施した上で、埋立をします。

レベル3が廃棄物となると、ガラス及び陶磁器くず、がれき類若しくは廃プラスチック類に分類されます。飛散させないために破砕等の中間処理は行わずに、そのまま安定型の埋立を行うのが一番の適正処理です。

 

まとめ

■アスベストは危険物質であるため、保管場所は常に立入禁止となっているイメージを表す図Ⅱ

上で述べたように、アスベストは物理化学的に優れた特性をもつことから、これまで多くの建築材料として使用され、昨今、そのアスベストが使用された建物が一斉に耐容年数を迎えて解体時期と迎えています。アスベストは、非常に細かい繊維のために、吸引すると気管から気管支、更に肺の一部の奥にまで入り込み、ガンを引き起こす可能性を持つ発ガン性物質です。そこで、国は、アスベトの飛散しやすさのレベルによって3段階に分類した上で、飛散防止に向けた対策をとっています。このように、アスベストの取扱いは、危険で、かつ、複雑で分かりにくいものとなっています。だからこそ、排出事業者責任に基づき廃棄物適正処理を果たすためには、廃棄物処理(産業廃棄物処理、一般廃棄物処理)の専門家のサポートが不可欠です。

廃棄物処理(産業廃棄物処理、一般廃棄物処理)の専門家である行政書士・富樫眞一は、お客様の廃棄物処理(産業廃棄物処理、一般廃棄物処理)事業に貢献し、事業拡大のサポートができると確信しております。ご用命をお待ちしています。

次のお役立ち情報は、「アスベスト(その2)」です。是非ご覧ください。

 

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