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【NQ薬の痙攣誘発作用】
ミューキノロン系抗菌薬(NQ薬)には中枢神経興奮作用があり、単独でもまれに痙攣を引き起こすことがあります。この痙攣誘発作用は、NQ薬が、抑制性神経伝達物質であるγーアミノ酪酸(GABA)のGABA受容体への結合を阻害することにより発現すると考えられています。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)自身は痙攣誘発作用を持ちませんが、この結合阻害作用を増強する作用を有することから、NSAIDs併用時には、NQ薬の痙攣誘発作用が増強されます。
しかし、NQ薬の痙攣誘発作用の強さはNQ薬の種類により異なり、エノキサシンが最も強く、ロメフロキサシン、ノルフロキサシン、シプロフロキサシンなどでも認められています。またNSAIDsの増強作用も種類により大きな差が認められ、ビフェニル酢酸、フルルビプロフェンなどが強力にNQ薬の痙攣誘発作用を増強します。
【NQ薬とNSAIDsの種類に注意】
NQ薬とNSAIDsの併用禁忌、併用注意に関しては、NQ薬の種類、NSAIDsの種類によって異なることが知られています。
ノルフロキサシン、エノキサシンなどは、フェニル酢酸系のフェンブフェン、プロピオン酸系のフルルビプロフェンなどとは併用禁忌ですが、レボフロキサシンなどは併用禁忌のNSAIDsはありません。プロピサン酸系は最も処方頻度が高いNSAIDsで、イブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウムなどがありますが、これらはいずれもNQ薬と併用注意です。メフェナム酸などのフェナム酸系、ピロキシカムなどのオキシカム系、アスピリン、アセトアミノフェンなどは、NQ薬との相互作用は記載されていません。
【「併用禁忌」は処方変更を依頼】
疑義照会すべきNQ薬とNSAIDsの組み合わせは、基本的に添付文書上の記載に応じます。
添付文書に併用禁忌あるいは併用注意の記載のある組み合わせについては、疑義照会をするのが原則となります。
しかし、例えば、レボフロキサシンとロキソプロフェンナトリウムの組み合わせなどは、併用注意の組み合わせにもかかわらず、多くの医療機関で併用されているのが現状です。また、この組み合わせで、実際に相互作用が起きたという報告もなされていません。処方医も相互作用を了解の上で、併用処方していることも多いようです。併用注意の処方だからといって、機械的に疑義照会を何度もすると、医師の信用を無くしてしまいます。問合せ記録などを確認し、処方医にとって、この組み合わせが初回処方かどうか、まず確認してから問合せする必要があります。
併用禁忌の組み合わせでは、疑義照会で処方変更をしてもらう必要があります。また、抗てんかん薬を服用している患者さんなど痙攣発作のリスクが高い方の場合には、併用注意の組み合わせであっても再確認の意味で疑義照会が必要になります。NQ薬を変更できない場合には、NSAIDsをNQ薬と相互作用が報告されていないメフェナム酸やアセトアミノフェンに変更してもらいます。また、NSAIDsを変更できない場合には、NQ薬の代わりにセフェム系抗生物質などに変更してもらいます。
【「めまいなどに気づいたら」主治医に連絡】
痙攣に先立つ症状が報告されている例は少なく、前駆症状を見逃してしますことが多いようです。
そのため、患者さんには、「ごくまれですが、これらのお薬を飲んで、めまい、ふらつき、四肢のしびれ感、一時的にボーっとして意識が薄れる、などの症状がでることがあります。これらの症状に気づいた場合は、服薬を中止し、すぐに主治医に連絡してください」と説明するとともに、家族にも「めまい、ふらつき、四肢のしびれ感、一時的にボーっとして意識が薄れる、四肢のしびれや痙攣などの症状を訴えたり、意識を失ったり、全身の痙攣が起きた場合には、救急車を呼ぶなどして、すぐに病院を受診してください」と伝えておく必要があります。
上記では、抗菌薬とNSAIDsの処方について説明しました。
薬剤師であり、薬局運営を法的観点からもサポートできる横浜在住の行政書士・富樫眞一は、薬局運営に積極的に参加することで、必ずや、お客様に役立ち、事業拡大のサポートができると確信しております。ご用命をお待ちしています。
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