行政書士・富樫眞一事務所|横浜市で廃棄物処理業許可の取得なら旭区にある
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産業廃棄物収集運搬の手順とは?
許可申請の要件と流れについても解説
産業廃棄物を処理するには「収集・運搬」が不可欠です。ただし排出事業者から収集運搬を請け負う場合は都道府県知事の許可が必要です。この記事では産業廃棄物収集運搬業の許可制度について解説していきます。
棄物処理法では、廃棄物の処理についてさまざまな「許可」制度を設けています。たとえば廃廃棄物の収集運搬に関連する許可については次の通りです。
第14条(一部抜粋)
産業廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。 |
この許可は「産業廃棄物収集運搬業許可」と呼ばれます。
産業廃棄物収集運搬業許可は、産業廃棄物の収集や運搬をする「すべてのケース」で必要なわけではありません。条文には「業として行おうとする者」と書かれていますが、これは業務として他人から委託を受けて、産業廃棄物の収集運搬をする場合を指します。
業として収集運搬をする事業者は、実際に産業廃棄物の積み込みや積み下ろしをするすべての都道府県で産業廃棄物収集運搬業許可を受けなくてはなりません。
排出事業者が自社で産業廃棄物を収集運搬する場合、産業廃棄物収集運搬業許可は必要ありません(ただし収集運搬車の表示義務や、飛散・流出の防止、悪臭や振動の発生防止などのルールは守る必要があります)。
また「業」として収集運搬を行う場合でも、再生利用(リサイクル)のみを目的とする場合は産業廃棄物収集運搬業許可が不要とされています。
産業廃棄物収集運搬業許可には、通常のものとは別に「産業廃棄物収集運搬業(積替保管あり)」という許可もあります。これは運搬中に産業廃棄物を一時保管したり、別の車に積み替える場合に必要となる許可です。
原則として、収集運搬業者は排出事業者の元から処理施設まで「直行」しなければなりません。しかし何らかの事情で廃棄物を一時保管(たとえば一回の収集量が少ないため、一定量になるまで自社施設で貯めておくなど)したり、運搬中の廃棄物を手作業で分別・抜き取りすることもあります。
このような場合は一定の施設要件を満たしたうえで講習を受講し、産業廃棄物収集運搬業(積替保管あり)の許可を取得しなければなりません。
関連記事『産業廃棄物の積替保管許可とは?収集運搬許可との違いと許可取得の難易度を解説』
産業廃棄物の収集運搬をする事業者は、政令(廃棄物処理法施行令第6条第1号イ)の基準を満たさなくてはなりません。
運搬車の車体の外側に、環境省令で定めるところにより、産業廃棄物の収集又は運搬の用に供する運搬車である旨その他の事項を見やすいように表示し、かつ、当該運搬車に環境省令で定める書面を備え付けておくこと。 |
条文の前半にある通り、運搬車の車体の外側には「表示」が必要です。表示する内容は産業廃棄物収集運搬業者が業として運搬する場合と、排出事業者が自社で運搬する場合とで異なります。
排出事業者から委託を受けて(業として)運搬する場合
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排出事業者が自社で運搬する場合
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表示は次の条件を満たさなくてはなりません。
なお「産業廃棄物を収集運搬している旨」は140ポイント(約5cm)以上の大きさの文字で、それ以外の表記は90ポイント(約3cm)以上の文字で記載します。
表示はマグネットシートの貼り付けなど「取り外し可能」なものでも構いませんが、車体への手書きはNGです(印刷された文字で表示すること)。また運搬中にシートなどで表示が隠れると表示義務違反となります。
条文の後半では「環境省令で定める書面」の備え付け、つまり携帯が義務付けられています。携帯する書類は次の通りです。
排出事業者から委託を受けて(業として)運搬する場合
※電子マニュフェストを利用する場合は、マニュフェストの代わりに「電子マニュフェスト使用証」と以下の事項を記載した書類(もしくは電子情報)を備え付けること
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次の事項を記載した書類
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運搬車への表示や書類の携帯をしないで収集運搬をした場合、廃棄物処理法違反として行政命令の対象となります。産業廃棄物収集運搬業者であれば営業停止処分、排出事業者の場合は改善命令です。この行政命令にも違反した場合は刑事罰を受けます。
産業廃棄物収集運搬業許可を申請する事業者は、以下に挙げる要件をすべて満たす必要があります。
産業廃棄物の収集運搬を行う事業者には「収集運搬又は処分を的確に行うに足りる知識・技能を有すること」が必要です。
この要件は、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターの講習会で収集・運搬課程(新規)を受講して、修了証の交付を受けることで満たせます。
加えて「事業を的確かつ継続して行うに足りる経理的基礎を有すること」も必要です。
具体的には「適正な処理や維持管理に要する費用、事業の用に供する施設の整備に要する費用、その他適正な事業運営に必要な費用をまかなったうえで中長期的に利益が確保できる見込み」があるか、借入金があっても「事業の継続性が認められ得るほどに、着実に借入金の返済が見込まれ得る」必要があります。
申請者や法人の役員、株主などは、以下の欠格要件に当てはまらないことが必要です。
もし許可取得後にこれらの欠格要件に当てはまることが判明した場合、許可は取り消されます。
施設というのは、運搬車や運搬に使う船舶、容器、駐車施設、戦車施設などです。これらの施設は廃棄物の品目に応じて、飛散・流出や悪臭の発生を防止するものでなくてはなりません。
具体的な基準は取り扱う産業廃棄物ごとに異なるため、あらかじめ業界団体や専門家に相談しておくとよいでしょう。
産業廃棄物収集運搬業許可の申請方法は以下の通りです。
許可権者は都道府県知事(もしくは政令で定める市の市長)です。このため申請先も都道府県(政令市)となりますが、具体的な申請窓口は自治体によって異なります。中には都道府県や政令市自体は受付を行わず、産業資源循環協会などに業務を委託しているケースもあるため注意してください。
申請書類は都道府県や政令市の庁舎やホームページから入手できます。また添付資料として、商業登記簿謄本や身分証明書などの公的証明書、運搬車等の写真なども必要です(具体的な添付書類は申請先の都道府県や政令市に確認してください)。
申請書類一式が揃ったら、正本と副本を作成したうえで提出します。
申請には手数料が必要です。産業廃棄物収集運搬業の新規申請の場合は「81,000円」です。
審査期間はおよそ3か月程度です。ただし申請先の都道府県や政令市によって、また申請のタイミングによっても申請期間は変わってくるため、申請は十分な余裕を持って行うようにしましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可の有効期限は5年間です。引き続き収集運搬業を続ける場合は、許可期限満了日の2~3か月前までに更新許可申請が必要です。
産業廃棄物の収集運搬には、守らなくてはいけないさまざまなルールがあります。特に収集運搬業者として他の事業者から業務を請け負う場合は、産業廃棄物収集運搬業許可の許可が必要です。許可の要件にはこまごまとしたものもあるため、業界団体や専門家(行政書士)などを上手に活用して許可取得を目指してください。
名称 | 行政書士・富樫眞一事務所 |
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