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バスソルトを個人で販売するには?
必要な許可・届出の種類と要件について解説

リラックスした入浴時間に欠かせないバスソルト。バスボムなど他の入浴剤と比べると比較的シンプルなイメージですが、実際にはベースとなる「塩(ソルト)」や香料などの違いにより、さまざまな製品が流通しています。この記事ではバスソルトの製造・販売を検討している方向けに、製造・販売に必要な許可や検査の流れを説明していきます。

 

バスソルトは法律の規制対象?

バスソルトはバスボムなどと同じ入浴剤の一種です。バスソルトのほとんどは塩の結晶や顆粒状、粉末状でシンプルな見た目ですが、ひとくちに塩といっても「エプソムソルト」や「ヒマラヤ岩塩」などいろいろあるため、実際にはバラエティ豊かなグッズといえるでしょう。

 
バスソルトは薬機法で規制されることがある

法律上、バスソルトは使用上の効果や効能などによって区別されます。たとえば「肌に潤いを与える」効果があるなら「化粧品」扱いに、単に色や香りといった雰囲気を楽しむだけなら「雑貨」扱いになるといった具合です。

 

ここでは化粧品などについて定めた「薬機法」を中心に、バスソルトが法律上どのように扱われているかを見てみましょう。

 
①化粧品になるケース

「肌を引きしめる」「肌の保湿力を高める」などの効果・効能をアピールしているバスソルトは、化粧品扱いです。薬機法第2条第3項では、化粧品について次のように定義しています。

「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。

ちなみに厚生労働省では「具体的な効果」として56種類を指定しており、そのうち14種類がバスソルトなどの入浴剤に関係しています(薬食発0721第1号「化粧品の効能の範囲の改正について」より)。

(19)肌を整える。

(20)肌のキメを整える。 

(21)皮膚をすこやかに保つ。

(22)肌荒れを防ぐ。

(23)肌をひきしめる。 

(24)皮膚にうるおいを与える。 

(25)皮膚の水分、油分を補い保つ。 

(26)皮膚の柔軟性を保つ。

(27)皮膚を保護する。

(28)皮膚の乾燥を防ぐ。

(29)肌を柔らげる。

(30)肌にはりを与える。

(31)肌にツヤを与える。

(32)肌を滑らかにする。

 

これらに該当する表示やアピールをする場合、そのバスソルトは化粧品として扱われます。

 

②医薬部外品になるケース

一方、「ひび、あかぎれの改善」「皮膚の殺菌」などの効果を表示するバスソルトは「医薬部外品」です。薬機法第2条第2項第1号では、医薬部外品について次のように定義しています(第1号医薬部外品)。

次の目的に使用されるもので、機械器具等でないもの

  • 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止
  • あせも、ただれ等の防止
  • 脱毛の防止、育毛又は除毛

続く第2条第2項「第3号」では第3号医薬部外品として27種類が指定されており、そこには以下のように規定されています(一部抜粋)。

㉔ひび、あかぎれ、あせも、ただれ、うおのめ、たこ、手足のあれ、かさつき等を改善することが目的とされている物

㉕医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律第二条第三項に規定する使用目的のほかに、にきび、肌荒れ、かぶれ、しもやけ等の防止又は皮膚若しくは口腔の殺菌消毒に使用されることも併せて目的とされている物

㉖浴用剤

現在流通しているバスソルトにはこうした効能を表示するものも多く見られますが、これらはすべて「医薬部外品」になります。

 

③雑貨になるケース

香りや「雰囲気」を楽しむだけのバスソルト(化粧品や医薬部外品に該当する表示がないもの)は「雑貨」扱いです。この場合は薬機法の対象ではなく、製造や販売する際に法律上の制限はありません。

 

ただし製品パッケージはもちろん、宣伝文句でも「肌への効果・効能」などをアピールすることはできないため注意が必要です。

 

バスソルトを個人で製造・販売するための許可

薬機法の対象となるバスソルトの場合、製造から販売まで自社で一貫して行うのか、あるいは他社から仕入れて売るのかなど、取扱いによって必要な許可が異なります。

 

許可を取得するには一定の申請要件(薬剤師の資格など人に関する要件、作業手順や施設・設備に関する要件など)を満たさなくてはならないため、あらかじめ十分な準備が必要です。なお許可についての詳しい内容は以下の記事も参考にしてください。

 

化粧品製造販売業許可とは?製造業許可との違いや申請要件についても解説

医薬部外品の販売には許可が必要?ケースごとに必要な許可や申請要件について解説

 

バスソルトの製造から販売まで行う

バスソルトの「メーカー」として、製造から販売まで一貫して行うパターンです。この場合は以下の許可や届出が必要です。

  「化粧品」扱いのバスソルト 「医薬部外品」扱いのバスソルト 「雑貨」扱いのバスソルト
許可
  • 化粧品製造販売業許可
  • 化粧品製造業許可(1号区分)
  • 医薬部外品製造販売業許可
  • 医薬部外品製造業許可(2号区分)
なし
届出・承認
  • 化粧品製造販売届
  • 医薬部外品製造販売承認
なし

化粧品製造業許可の「1号区分」と医薬部外品製造業許可の「2号区分」とは、それぞれ製造から梱包・ラベル貼りなどまで一貫して行うための許可になります(通常は「化粧品製造業許可(一般)」などと呼ばれます)。

 

仕入れたバスソルトを自分の名前で販売

OEM会社などを利用して、バスソルトの製造を他社に委託するパターンです。自社内でラベル貼りや梱包などを行わない場合(すべて委託先に任せる場合)は、以下の許可や届出が必要です。

  「化粧品」扱いのバスソルト 「医薬部外品」扱いのバスソルト 「雑貨」扱いのバスソルト
許可
  • 化粧品製造販売業許可
  • 医薬部外品製造販売業許可
なし
届出・承認
  • 化粧品製造販売届
  • 医薬部外品製造販売承認
なし

製品の包装やラベル貼り、検品のための倉庫作業を自社で行う場合は、上記に加えて「化粧品製造業許可(2号区分)」か「医薬部外品製造業許可(3号区分)」が必要になります。

 
 

仕入れたバスソルトをそのまま販売

一般的な小売店(スーパー、コンビニ、ドラッグストアなど)などと同じく、他社製品を仕入れて「小売する」パターンです。この場合、特別な許可等は必要ありません。

 

輸入したバスソルトの販売

自社の海外工場や海外の製造会社(他社)で製造したバスソルトを輸入販売する、あるいは海外で流通しているバスソルトを輸入販売するパターンです。

  「化粧品」扱いのバスソルト 「医薬部外品」扱いのバスソルト 「雑貨」扱いのバスソルト
許可
  • 化粧品製造販売業許可
  • 化粧品製造業許可(2号区分)
  • 医薬部外品製造販売業許可
  • 医薬部外品製造業許可(3号区分)
なし
届出・承認
  • 化粧品製造販売届
  • 外国届(化粧品外国製造販売業者届/化粧品外国製造業者届)
  • 医薬部外品製造販売承認
  • 外国製造業者認定 ※自社の海外工場から輸入する場合
なし

 

バスソルトの製造に必要な検査について

バスソルトの製造工程にはいくつもの「検査」が関係しており、出荷・販売にはこれらの検査すべてに合格することが必要です。これらの検査は自社の検査設備で行うこともできますが、必要な専門設備やノウハウがない場合、外部の検査機関に検査を依頼することもできます。

 

受入検査

バスソルトの「原料」についての検査です。自社工場に原料が納品された段階で、以下の2つの検査を中心に行います。

 

  • 外観確認…原料の外観を目視して、汚損や破損の有無、注文通りの品物であるかなどを確認する
  • 官能試験…人間の五感を活用して、原料の色や匂いに異状がないかどうか検査する
 

バルク検査

バスソルトの中身(バルク)についての検査です。バスソルトを実際に製造し、その一部をサンプルとして以下の4つの検査を行います。

 

  • 物性試験…出来上がった製品の物理的な性質(pH・粘度・比重)について検査する
  • 外観確認…サンプルと標準品を並べ、目視で色や透明度などを比較する
  • 官能試験…間の五感を活用して、サンプルの匂いや使用感を検査する
  • 微生物試験…サンプルが一般細菌(大腸菌等)や真菌(カビ等)に汚染されていないか検査する
 

充填・包装・表示検査

バスソルトを詰める容器や梱包資材についての検査です。納品〜バルク検査までの間に、以下の6つの検査を行います。

 

  • 標準品比較…納品された資材と標準品を比較して、同等のものかどうか確認する
  • 外観確認…資材の外観を目視して、汚損や破損の有無を確認する
  • 寸法/重量計測…資材の寸法や重量を計測して、ばらつきや標準品との差がないかどうか確認する
  • 機能試験…資材の可動部(容器のポンプ部分など)が正常に動作するか確認する
  • 嵌合試験…容器のキャップや中栓などに緩みがないか、はまり具合を確認する
  • 印刷剥離試験…容器の印刷・印字が容易にはがれないかどうか確認する
 

最終検査

製造工程の最後に行うのが最終検査です。ここでは完成品の製品からランダムにサンプルを選び、バルク検査と同等の微生物検査を行います。この最終検査に合格すれことで、バスソルトの出荷を開始できます。

 

まとめ

今回はバスソルトにスポットを当て、製造や販売に必要な許可や届出、さらに検査の内容について説明しました。バスソルトの法律上の扱いはさまざまです。これからバスソルトの製造・販売に参入する方は、この記事や関連記事を参考にして、実際に取り扱う製品に応じて必要な許可や届出を行うようにしてください。

 
 
 

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化粧品製造販売許可申請を行う場合、薬剤師や化学に精通した人的要件を満たすことや事務所としてのスペースを確保が必要です。書類を揃えるだけでは申請ができず、法人の場合には新たに採用するなどの方法がありますが、個人事業主の場合は自分や家族に該当者がいない場合には、人的要件を満たすことが難しいかもしれません。

 

しっかり要件や取得方法などをチェックした上で、申請や手続きを行いましょう。

 

行政書士・富樫眞一事務所では、化粧品製造販売許可の申請代行を行っております。横浜市で化粧品製造販売許可の申請を行う場合には、行政書士・富樫眞一事務所にご相談ください。

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